過去問の解答
過去問の解答
潜水業務
圧力
問1 解答 2
- 解説 潜水に使用する計器の表示はゲージ圧力(水圧のみ表示)。
問2 解答 2
- 解説
- ゲージ圧力とは潜水に使用する計器に表示される圧力のこと。
- 絶対圧力=ゲージ圧力+大気圧(0.1MPa)
- ゲージ圧力=絶対圧力-0.1MPa
- 大気圧下で、ゲージは常にゼロを示していなければならない。大気圧はゲージ圧ではゼロである。
- 水深10mに潜ると、ゲージ圧は0.1MPaGである。
- ゲージ圧と絶対圧は別のものではなく、その場の環境、例えば水深10mでの圧力をゲージで示せば0.1MPaGになり、絶対圧で言えば0.2MPaになる。
- その場で受ける圧力をゲージ圧で示すか、絶対圧で示すかの違いである。
- ※ 絶対圧力はどれかという問題が出題されれば、「絶対圧力」=ゲージ圧力+0.1MPaとなる。
気体の法則
問3 解答 2
- 解説
- 1 反比例だから正しい。ボイルの法則
- 2 誤り。シャルルの法則 絶対温度に比例する。
- 3 ダルトンの法則
- 例えば、空気は、0.1MPa下の場合、約21%の酸素と窒素約78%、その他、約1%の混合気体である。
- 混合比率は、水面でもあるいは10m潜水して、絶対圧が0.2MPaになっても変わらない。
- ダルトンの法則とは、約21%の酸素は、圧力も約21%であり、約78%の窒素は、圧力も約78%であるということで、大気圧の状態で、酸素は0.21atm(気圧)、窒素は0.78atm、その他0.01atm、あわせて1atm、すなわち大気圧になる。
- この場合、酸素の0.21atm(0.021MPa)が酸素の分圧であり、0.78atm(0.078MPa)が窒素分圧である。1atm(0.1MPa)は全圧である。
- 水深10mでは、絶対圧は0.2MPaで、酸素分圧が0.42atm(0.042MPa)、窒素が1.56atm(0.156MPa)である。
- 4 ヘンリーの法則 圧力が2倍になれば液体に溶け込む気体の量も2倍になる。
- 5 ボイル・シャルルの法則 圧縮されればということは、圧力が上がるということで、圧力が上がれば温度も上がり、減圧すれば下がる。
問4 解答 4
- 解説 分圧とは絶対圧における圧力であるから、ゲージ圧力0.2MPaは絶対圧で0.3MPaで、絶対気圧×窒素の%=0.3MPa×80%=0.24MPa
気体の特性
問5 解答 5
- 解説
- 浮力 アルキメデスの原理。読んでおきましょう。
- 空気の体積1リットルは、1kgの浮力がある。
- 水深10mでは、体積は2分の1(ボイルの法則)になるので0.5kgの浮力になる。
- 質量は0.1(ゴムボールの質量)+0.4(物体の質量)=0.5kgであり、両者が等しい。
問6
- この物体の密度は、0.75g/cm3
質量
求め方 密度=ーーーーー だから
体積
3000g
密度=---------
4000cm(10×20×20)
- 浮力=物体の体積×液体の密度 だから
浮力=4000cm3×1g(淡水の密度)=4kg
水中重量=空気中の重さー浮力
3kg-4kg=マイナス1kg
- 空気中の重量より、浮力が強いので浮く(正の浮力)
水面下の部分の高さは○cmか?
淡水の密度1g/cm3に対して、物体の密度は0.75g/cm3
75%の部分が沈んでいることになります。ということは、
10cm×0.75=7.5cm
7.5cmが沈んでいることになります。
物体の密度
※ 浮いている物体の水没している部分=-------
液体の密度
気体の性質
問7 解答 3
- 解説 ヘリウムは、他の元素と全く化合しない。
- 「気体の性質のページ」の空気の成分表円グラフ 参照
問8 解答 3
- 解説 酸素は、高圧下、高濃度酸素は有害となる。
光と音と熱
問9 解答 2
- 解説 水中では音の速度が速すぎるため、音源の方向が確認できなくなる。
問10 解答 3
- 解説 この図も最近よく出題されております。
- すでに、ご存知のように、マスクを通して水中の物体を見ると、近く、大きく、見えるので(3)か(4)のどれかが解答です。
- 問題は屈折方向ですが、近く大きく見えることから、ガラスが凸レンズの役目をしていることになります。
- 曲がり方は、「光と音と熱」のページのイラストを見ていただくとわかりますが、入ってきた角度(入射角)より、曲がる角度(屈折角)のほうが大きくなるので、虫眼鏡でみたように、実際よりは大きく見えます。
潜水の種類
問11 解答 4
- 解説 フーカーの半閉鎖式ではなく、開放・半閉鎖回路式等はスクーバ式潜水である。
問12 解答 1
- 解説
- 軟式潜水の送気式のひとつがヘルメット式である。
- フーカー式はホースで送気するので自給気式潜水器(スクーバ)ではない。
- 応需(デマンド)送気式は、断続的な送気となる。
- 窒素酔いの防止と空気抵抗の減少が目的である。
スクーバ潜水
問13 解答 4
- 解説 耐圧試験圧力の8/10
問14 解答 5
- 解説 水の浸入を防ぐため絶対に押さない。
全面マスク式潜水
問15 解答 1
- 解説 ヘルメットと全面マスクの記載が逆である。
問16 解答 3
- 解説 圧力計が義務。
ヘルメット式潜水
問17 解答 3
- 解説 ヘルメットのドレーンコックは、唾などを吐き出すためで、送気中の水分や油分を排出するものではない。コンプレッサーなどについているドレーンコックの記述である。
問18 解答 4
- 解説 腰バルブには減圧弁はない。バルブで調節する。
混合ガス・飽和潜水
問19 解答 3
- 解説 混合ガス潜水の計画と立案と実施には、専門的な知識と専用の設備、多くの支援人員が必要で、その実施には潜水士免許の所持だけで行うことは困難である。
問20 解答 3
- 解説 窒素・酸素混合ガス潜水、ダルトンの法則
0.4MPa(水深30mの絶対圧)×40%(酸素)=0.16MPa
分圧は常に絶対圧で示される。
※ 窒素の分圧を求めることが出題されることもある。
潜水業務の計画・管理
問21 解答 3
- 解説 当該潜水作業における平均の水深圧力ではなく、最高の水深圧力である。
問22 解答 2
- 解説 浮上の特例
潜水業務の危険性・事故発生時の措置
問23 解答 2
- 解説 水中でのアーク溶接作業では、身体の一部が溶接棒と溶接母材に同時に接触すると、感電により苫痛を伴うショックを受けることがあるがほとんど死亡することはない。
問24 解答 4
- 解説 ドライスーツでは吹上が起こることがある。
問25 解答 3
- 解説 正しい パニックから溺れにいたることがある。
問26 解答 3
- 解説 機動性が優れたスクーバ式が多い。
送気・潜降及び浮上
給気及び送気
問27 解答 4
- 解説 正しい コンプレッサー、逆支弁、調節用空気槽、予備空気槽、空気洗浄器となるのが一般的である。
問28 解答 4
- 解説 圧力が高くなると圧縮効率は低下する。
潜降及び浮上
問29 解答 1
- 解説 必ず潜降索を使用する。
問30 解答 5
- 解説 マスクの上端を押さえ、下端から水を排出する。
問31 解答 2
- 解説 マスクが顔に押し付けられているときは沈降である。
問32 解答 1
- 解説 救命胴衣のことで、浮力調整具ではない。
問33 解答 2
- 解説 第2減圧部ではなく、第1(ファーストステージ)である。
問34 解答 1
- 解説 60(0.03×25+0.4)/0.6=115
問35 解答 2
- 解説
- 水深15mの絶対圧(環境圧)は、大気圧の1気圧を加えて、0.25MPa
- 毎分60リットルは大気圧での60リットルだから、水深15mでは60×0.25÷0.1MP=150リットル
- 持っている空気の量は、12リットル×19MPa÷0.1MPa(大気圧)=2280
- 2280÷150=15.2
- ※ 実際の消費は毎分20リットルぐらいである。
浮上(減圧)速度
問36 解答 4
- 解説 不活性ガスの移動の速さは、体内の不活性ガス分圧の差が大きいほど速くなるから、拡散・排出が早くなり、減圧時間は短くなる。
問37 解答 1
- 解説
- 水深15m=0.15MPa=150kPa
- この計算式においてのPaとは、大気圧として100となります。(告示第3条第4項により、Paは、第3項第1項に定める値と同じ)
- Pcとは、浮上して停止した時点の圧力 この場合は、120kPaの時点のゲージ圧力
- Bとは別表の「半飽和組織」欄の区分に応じた「窒素b値」と「ヘリウムb値」の合成値で、次の式から求めたもの。
- B=bN2・PN2+bHe・PHe/PN2+PHe
(告示を見ていただくと式がわかりやすいです。) - この場合、空気潜水であるのだからヘリウムHeはすべて0となり、
- B=bN2・PN2/PN2
- B=bN2
- bN2とは、告示で示されている「半飽和組織」欄の区分に応じた「窒素b値」欄に掲げる値であるから、この場合は、第1半飽和組織の「窒素b値」欄の値の0.5578
- B=bN2・PN2+bHe・PHe/PN2+PHe
- Aとは別表の「半飽和組織」欄の区分に応じた「窒素a値」と「ヘリウa値」の合成値で、次の式から求めたもの
- A=aN2・PN2+aHe・PHe/PN2+PHe
(告示を見ていただくと式がわかりやすいです。) - この場合、空気潜水であるのだからヘリウムHeは0(ゼロ)となり、
- A=aN2・PN2/PN2
- A=aN2
- aN2とは、告示で示されている「半飽和組織」欄の区分に応じた「窒素a値」欄に掲げる値であるから、この場合は、第1半飽和組織の「窒素a値」欄の値の126.885
- A=aN2・PN2+aHe・PHe/PN2+PHe
- これらの数値を計算式に当てはめますと、
- (100+120)/0.5578+126.885 となり、
- 答えは521.291597 ≒ 521.3 となります。
- なお、この予想問題は、試験時間や計算の過程を短くするために、第1半飽和だけを対象とした計算問題であり、実際には、第2半飽和、第3、第4、第5・・第16まで計算します。第2飽和では、窒素のa,bの数値をM値を求める計算式にいれ計算すると、446.9191となります。
- 高圧則第18条第1項第2号では、人体の組織のすべてについて、M値をこえないこととなっており、その計算方法が告示第457号です。
- ですから、実際には、告示457号第3条による複雑な計算による窒素分圧をすべての半飽和組織に入れて計算して、窒素分圧を求め、その分圧とM値をすべて比較して、M値を超えないようにして減圧しなければなりません。
実際の減圧計算
問38 解答 3
- 解説
- 深度23mは、この減圧表では、滞底圧力220~240kPa、水深22mから24mに該当します。
- 高圧下時間(滞底潜水時間)の100分の欄を見ます。
- 90kPa(9m)で4分、60kPa(6m)で25分、30kPa(3m)で51分の合計80分の減圧停止時間が必要です。
- 毎分80kPaで減圧(浮上)する速度の減圧表ですので、水面までその速度で浮上したとすると、浮上(移動)している時間は、23÷8=2.875分となります。
- これを切り上げて約3分にして、これを減圧時間に加えて、総減圧時間は83分となります。
- 減圧時間で83分、100分の潜水作業時間ですから、総潜水業務時間は、183分となります。
個々の状況への対応
問39 解答 4
- 解説 急性(中枢神経)酸素中毒を防止するためである。
問40 解答 1
- 解説 水面に浮上してから使用する。
a:8152 t:2 y:13