過去問で実力確認
過去問で実力確認
- ※ 新法令に基づく問題等については、過去問ではなく、オリジナル予想問題等を含んでいます。
- 全部で90問(午前の部40問、午後の部50問)です。現在は午前と午後に分かれておりません。
- 午後の部が多いのは、改正された高圧則の予想問題等を多く取り入れているためです。
潜水業務
圧力
問1 圧力に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 圧力とは、ある面積に垂直に働く力とみなすことができる。
- 2 潜水において使用する圧力計や深度計には、通常絶対圧力が使用されている。
- 3 流体に加えられた圧力は、すべての方向に等しく伝わる。
- 4 水中で体に受ける圧力は、水圧に大気圧を加えたものである。
- 5 水圧は人体の表面からすべての細胞に瞬時に等しく伝わるため、常に水圧と等しい圧力を保つことができる。
問2 次の記述のうち、正しいものを選べ。
- 1 絶対圧力=ゲージ圧力=0.1MPa
- 2 ゲージ圧力=絶対圧力-0.1MPa
- 3 絶対圧力=ゲージ圧力-0.1MPa
- 4 ゲージ圧力=絶対圧力+0.1MPa
- 5 絶対圧力=ゲージ圧力×0.1MPa
気体の法則
問3 気体の物理的な性質に関する次の記述のうち、誤っているものを選べ。
- 1 気体の体積は温度が一定の場合、圧力に反比例して増加や減少する。
- 2 気体の体積は、圧力一定のとき、絶対温度に反比例する。
- 3 混合気体の全体の圧力は、それぞれの気体の圧力の和に等しい。
- 4 温度が一定のとき、一定量の液体に溶解する気体の量は、その圧力(混合気体では分圧)に比例する。
- 5 気体は圧縮されれば温度が上昇し、減圧すれば温度は降下する。
問4 空気圧縮機でゲージ圧力0.2MPaにしたとき、窒素の分圧はいくらか、次の記述のうち、正しいものを選べ。ただし、窒素の分圧は約80%とする。
- 1 0.08MPa
- 2 0.12MPa
- 3 0.18MPa
- 4 0.24MPa
- 5 0.36MPa
気体の特性
問5
体積1リットル、質量(密度)0.1kgの圧縮性のあるゴムボールに質量0.4kgの物体を入れて密封し、これを水深10mに沈めた場合、その直後におけるゴムボールの状態として正しいものは次の記述のうちどれか。
- 1 急速に浮上する。
- 2 浮上する。
- 3 沈下する。
- 4 急速に沈下する。
- 5 停止する。
問6
たて20cm、横20cm、高さ10cm、重さ3kgの物体を淡水に入れます。
この物体の密度はいくらですか?
また、水に浮きますか?沈みますか?
浮くとすると水面下の部分の高さは○cmですか?
気体の性質
問7 気体の性質等に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 酸素は、無色、無臭の気体で、液体に少し溶ける。酸素自身は燃えたり、爆発することはないが、可燃物の燃焼を支える性質がある。
- 2 窒素は、常温では化学的に安定した不活性の気体である。
- 3 ヘリウムは、質量が極めて小さく、他の元素と化合しやすい気体で、呼吸抵抗は少ない。
- 4 一酸化炭素は、無色、無臭の有毒な気体であって、物質の不完全燃焼などによって生ずる。
- 5 空気は、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素等の混合気体である。
問8 気体の性質に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 炭酸ガス(二酸化炭素)は、人体の代謝作用や物質の燃焼によって発生する無色、無臭の気体で、人の呼吸の維持に微量必要なものである。
- 2 窒素は、無色、無臭で常温では化学的に安定した不活性の気体であるが、高圧下では麻酔作用がある。
- 3 酸素は、無色、無臭の気体で、生命維持に必要不可欠なものであり、人体には呼吸ガス中の酸素濃度が高ければ高いほどよい。
- 4 ヘリウムは、無色、無臭で化学的に非常に安定した極めて軽い気体である。
- 5 一酸化炭素は、無色、無臭の有毒な気体で、物質の不完全燃焼などにより発生する。
光と音と熱
問9 水中における光や音に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 水は空気に比べ密度が大きいので、音は水中では遠くまで伝播する。
- 2 水中では、音の伝播速度が非常に速いので、音源の方向探知が容易になる。
- 3 光の水分子による吸収の度合いは、光の波長によって異なり、波長が長いほど吸収されやすい。
- 4 濁った水中では、蛍光性のオレンジ色、白色や黄色が視認しやすい。
- 5 澄んだ水中で面マスクを通して近距離にある物を見る場合、実際の位置より近く、また大きく見える。
問10 光に関する次の文中の「 」の内に入れるAからCの記号又は語句の組み合わせとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
「空気と水の境界では下図の「 A 」のように光は屈折する。このため、顔マスクを通して水中の物体を見ると実際の位置よりも「 B 」、また「 C 」見える。」
A B C
- 1 ア 遠く 小さく
- 2 イ 遠く 大きく
- 3 ア 近く 大きく
- 4 イ 近く 大きく
- 5 ア 近く 小さく
潜水の種類
問11 潜水の種類に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 空気潜水とは、通常の空気を呼吸する潜水であって、一般の潜水はこれである。
- 2 軟式潜水(環境圧潜水)は、直接人体に水圧を受けるが、手足の能力を自由に発揮することができる。
- 3 軟式潜水は、送気式と自給気式に分類される。
- 4 フーカー式潜水は、軟式潜水の一種で開放呼吸回路方式や半閉鎖呼吸回路方式などがある。
- 5 硬式潜水(大気圧潜水)とは、耐圧殻などのように硬い殻に入って人体を水圧から守り、大気圧の状態で潜水作業を行うものである。
問12 潜水に使用する空気及び送気について、次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1 潜水に用いる呼吸用のガスには、「ヘリウム-酸素混合ガス」、「ヘリウム-酸素-窒素三種混合ガス」や通常の空気より酸素を多くして窒素を減少させた「窒素-酸素混合ガス」がある。
- 2 ヘルメット式潜水器は、硬式潜水器である。
- 3 フーカー式潜水器は、船上にボンベを置いたスクーバである。
- 4 潜水は危険な作業であるから、どの潜水器を使用する場合にも水中には定量に送気しなければならない。
- 5 ヘリウム・酸素混合ガス潜水の目的は、減圧症の予防である。
スクーバ潜水
問13 スクーバ式潜水器のボンベ等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 ボンベは、スチール製のものとアルミ製のものとがある。
- 2 ボンベは、法定(耐圧)検査のほか、定期点検が義務付けられている。
- 3 ボンベに使用するバルブには、開閉機能だけのものと、開閉機能とリザーブバルブ機構が一体となったものがある。
- 4 ボンベのバルブには、耐圧試験圧力の2分の1に相当する圧力がボンベ内に加わると、空気を開放する安全弁が組み込まれている。
- 5 ボンベは、使用後も0.5MPa~1MPaの空気を残しておくようにする。
問14 スクーバ式潜水を行う場合の留意事項として、誤っているものは次のうちどれか。
- 1 新品のマスクには、前面ガラスにパラフィンが塗られているので、使用前に石けんなどで洗い落とす。
- 2 マスクは、目と前面ガラスまでの間隔が小さく、また,マスク内の容積が大きくないものを選ぶようにする。
- 3 ボンベの容積は、潜水深度、潜水時間、作業内容などによる空気消 費量を考慮するほか、初心者の場合は水中作業に不慣れなため呼吸量が多くなるので熟練者の約2倍の空気を確保できるようにする。
- 4 BCの浮力を増す方法としては、通常インフレーターの給気ボタンを押してボンベから空気を送り込むパワーインフレーター機能によって行う。
- 5 レギュレーターは使用後、塩分を落とすため、真水の中でセカンドステージレギュレーターのパージボタンを適宜押しながら十分に水洗いする。
全面マスク式潜水
問15 全面マスク潜水に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1 全面マスク式潜水では、通常、呼び径が13mmの送気ホースが、また、ヘルメット式潜水では呼び径が8mmのものが使われている。
2 送気ホースには、比重により沈用、半浮用、浮用の3種類のホースがあり、作業内容によって使い分けられる。
3 コンプレッサーと空気槽の接続には金属管の銅パイプ又はフレキシブルパイプが使用されている。
4 送気ホースは、始業前にホースの最先端を閉じ、最大使用圧力以上の圧力をかけて、耐圧性と空気漏れの有無を点検、確認する。
5 送気ホースは、始業前に継手部分のゆるみや空気漏れが発生していないか点検、確認する。
問16 全面マスク式(フーカー式を含む)潜水に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1潜水する水深の圧力下で毎分40リットル以上送気することができる空
気圧縮機を用いなければならない。
2 コンプレッサーによる送気圧力が1MPa未満である場合も多く、このとき
は圧力調整器のセカンドステージが単独で使用される。
3 作業船上などで送気している空気の量を確認するための流量計を設
けなければならない。
4 小型のボンベを携行して、潜水することがある。
5 フーカー式潜水用のドライスーツは、ブーツと一体となっている。
ヘルメット式潜水
問17 ヘルメット式潜水器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 ヘルメット右後部に設けられた排気弁は浮力調節用で、潜水服内の余剰空気や潜水者の呼気を排出する。
- 2 排気弁は、潜水者自身が頭で押して操作するほか手を使って外部から調節することもできる。
- 3 送気中の水分や油分をヘルメットの外へ排出するときは、排気弁の反対側に取り付けられたドレーンコックのレバーを開閉して行う。
- 4 ヘルメット本体後部の送気ホース取付口の中には逆止弁が組込まれていて送気の逆流を防いでいる。
- 5 腰部を締め付けるベルトを用い、ヘルメットや潜水服内の空気が下半身に入り込まないようにする。
問18 ヘルメット式潜水器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 ヘルメットの側面窓には、金属製格子等が取り付けられて窓ガラスを保護している。
- 2 ドレーンコックは、潜水作業者が唾などをヘルメット外に排出するときに使用する。
- 3 ヘルメット本体は、ジゴロのボルトを襟ゴムのボルト孔に通し、上から押え金を当て蝶ねじで締め付けて潜水服に固定する。
- 4 腰バルブには減圧弁が組み込まれていて、この弁で送気の逆流を防ぐ。
- 5 排気弁は、これを操作して潜水服内の余剰空気を排出したり、潜水作業者の呼気を排出する。
混合ガス・飽和潜水
問19 混合ガス潜水の方法で次のうち誤っているものはどれか。(予想問題)
- 1 空気を使用した潜水では、水深40mを超えると、高分圧により「窒素酔い」や「酸素中毒」という潜水障害になるおそれがある。
- 2 水深40m以降の潜水には、窒素などの変わりに、窒素酔いを起こさない、ヘリウムなどを用いた「混合ガス」が使われる。
- 3 混合ガス潜水の計画と立案と実施には、専門的な知識と専用の設備、多くの支援人員が必要だが、潜水士免許があれば、簡単に「混合ガス潜水」を行うことができる。
- 4 混合ガス潜水には、スクーバ式、送気式、飽和潜水など多くのものがあるが、送気式が主流となっている。
- 5 水深が深い潜水を行った場合、浮上途中で、呼吸するガスを混合ガスの変わりに「酸素」に切りかえる「酸素減圧法」が用いられることもある。
問20 窒素60%、酸素40%の混合ガスを使用して、水深30メートルに潜水すると、酸素の分圧はいくらか、次の記述のうち、正しいものを選べ。
- 1 0.04MPa
- 2 0.12MPa
- 3 0.16MPa
- 4 0.18MPa
- 5 0.24MPa
潜水業務の計画・管理
問21
作業計画に必ず盛り込まなければならない事項で次のうち誤っているものはどれか。(予想問題)
- 1 送気またはボンベに充填する気体の成分組成
- 2 潜降を開始するときから浮上を開始する時までの時間(滞底時間)
- 3 当該潜水作業における平均の水深圧力
- 4 潜降及び浮上の速度
- 5 減圧の方法(浮上停止深度(圧力)と停止時間)
問22 潜水業務の管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 浮上速度は、毎分10m以下とする。
- 2 緊急事態により浮上速度を速めた潜水者は、浮上後直ちに再圧室に入れ最高潜水深度相当圧まで加圧するが、この加圧速度は緊急であるため毎分0.08MPaを超えてもよい。
- 3 潜水業務を行うときは、潜水者に酸素を吸入させることができる。
- 4 潜水者と連絡員が通話装置により通話可能な場合には、信号索は携行しなくてよい。
- 5 潜降索(さがり綱)には、減圧深度を表示する木札、布等を取り付けておく。
潜水業務の危険性・事故発生時の措置
問23 潜水業務における危険又はその予防に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 コンクリートブロック、魚礁等を取り扱う水中作業においては、潜水作業者が動揺するブロック等に挟まれたり、送気ホースがブロックの下敷きになり、送気が途絶することがある。
- 2 水中でのアーク溶接作業では、身体の一部が溶接棒と溶接母材に同時に接触すると、感電により苫痛を伴うショックを受け死亡することがある。
- 3 水中でのガス溶断作業では、作業時に発生したガスが滞留してガス爆発を起こし、鼓膜を損傷することがある。
- 4 送気式潜水による作業では、送気ホースが潜水作業船のスクリューに接触したり、巻き込まれることのないようにクラッチ固定装置の設置やスクリューカバーの取り付けを行う。
- 5 潜水作業中、海上衝突を予防するため、潜水作業船に下図に示す様式の国際信号書A旗を掲揚する。
問24 潜水墜落又は吹き上げに関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 潜水墜落は、潜水服内部の圧力と水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より低くなったときに起こる。
- 2 潜水墜落は、ひとたび浮力が減少して沈降が始まると、水圧が増して浮力が更に減少するという悪循環を繰り返す。
- 3 吹き上げは、潜水服内部の圧力と水圧の平衡が崩れ、内部の圧力が水圧より高くなったときに起こる。
- 4 スクーバ式潜水では、潜水服としてウェツトスーツ又はドライスーツを使用するので、いずれの場合も吹き上げの危険性はない。
- 5 吹き上げ時の対応を誤ると潜水墜落を起こすことがある。
問25 水中拘束又は溺れに関し、次のうち正しいものはどれか。
- 1 水中拘束によって水中滞在時間が延長した場合であっても、当初の減圧時間をきちんと守って浮上する。
- 2 送気ホースを使用しないスクーバ式潜水では、ロープなどに絡まる水中拘束の恐れはない。
- 3 スクーバ式潜水では、些細なトラブルからパニック状態に陥り、正常な判断ができなくなり、くわえている潜水器をはずしてしまって溺れることがある。
- 4 水が気管に入っただけでは呼吸が止まることはないが、気管支や肺に入ってしまうと窒息状態になって溺れることがある。
- 5 ヘルメット式潜水では、溺れを予防するため、救命胴衣又はBCを必ず使用する。
問26 特殊な環境下における潜水に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 冷水中での長時間の作業には、ドライスーツの方が、ウェットスーツよ適している。
- 2 山岳部のダムなど高所域の潜水では、通常の海洋での潜水よりも長い減圧浮上時間が必要となる。
- 3 暗渠内潜水では、長時間潜水することができるへルメット式潜水によることが多い。
- 4 汚染のひどい水域では、スクーバ式潜水は不適当であり、露出部を極力少なくした装備で、送気式潜水器を用いて潜水することが望ましい。
- 5 スクーバ式潜水とヘルメット式潜水を比較した場合、潮流下ではヘルメット式潜水の方が抵抗が大きく作業が困難である。
送気・潜降及び浮上
給気及び送気
問27 送気系統を示した下図においてAからCの設備の名称の組合せとして正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
A B C
- 1 調節用空気槽 圧力調整器 予備ボンベ
- 2 予備空気槽 逆 止 弁 空気清浄装置
- 3 調節用空気槽 空気清浄装置 予備ボンべ
- 4 逆 止 弁 予備空気層 空気清浄装置
- 5 コンプレッサー 予備空気層 調節空気層
問28 潜水業務に用いる送気設備に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 潜水作業船では空気圧縮機の動力として、一般に専用の原動機を用いることが多い。
- 2 潜水作業船の機関室に設置した空気圧縮機には、機関室外にストレーナーを設ける。
- 3 空気清浄装置(エアーフィルター)は、空気槽とホースとの間に取り付け、潜水者へ送る圧縮空気から臭気や水分、油気を取り除く。
- 4 空気圧縮機の圧縮効率は、計算上出された送気量を実際の送気量で除した値であり、圧力が高くなるほどよくなる。
- 5 ボンベからの高圧空気は、圧力調整器により通常、第1段減圧部で1MPa前後に減圧され、さらに第2段減圧部で潜水深度に応じた圧力まで減圧される。
潜降及び浮上
問29 送気式潜水により潜水業務に従事する場合の心得としての次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 熟練者が潜降するときは、排気弁等の調節のみで潜降して差支えないが、潜降速度は毎分10m程度で行うようにする。
- 2 潜降中に耳痛を感じたときは、潜降索につかまり一旦停止し、唾をのむ等の方法により耳抜きを行う。
- 3 無停止減圧の範囲内の潜水の場合でも、水深6m又は3mで浮上停止する。
- 4 潜水者と連絡員との連絡を信号索や送気ホースを引き合って行うときは、モールス信号式に引き合う。
- 5 潜水者と連絡員間の信号では、発信者からの信号を受けた受信者は必ず発信者に対して同じ信号を送り返す。
問30 スクーバ式潜水における潜降の方法等に関しい次のうち、誤っているものはどれか。
- 1 船の舷から水面までの高さが1m~1.5m程度であれば、片手でマスクをおさえ、足を先にして水中に飛び込んでも支障はない。
- 2 ドライスーツを装着して、岸から海に入る場合には、少なくとも肩の高さまで歩いて行き、そこでスーツ内の余分な空気を排出する。
- 3 浮力調整具(BC)を装着している場合、インフレーターを左手で肩より上に上げて、排気ボタンを押すと潜降が始まる。
- 4 潜水中の遊泳は、両腕を伸ばして体側につけ、足を静かに上下にあおるようにする。
- 5 マスクの中に水が入ってきたときは、深く息を吸い込んでマスクの下端を顔に押し付け、鼻から強く息を吹き出してマスクの上端から水を排出する。
問31 潜降及び浮上に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 スクーバ式潜水でBCを装着して浮上する場合、インフレーターを肩より上にあげ、いつでも排気ボタンを押せる状態で周囲を確認しながら浮上する。
- 2 視界が極端に悪いため浮上中か沈降中かわからないような場合は、マスクが顔に押し付けられているときは浮上していると判断できる。
- 3 舷から水面までの高さが1.5mを超えるときは、足から先に飛び込まない。
- 4 潜水中の遊泳は、一般に両腕を伸ばして体側につけて行うが、視界のきかないところでは腕を前方に伸ばして行う。
- 5 事故に備えて水面で潜水装備を取り外し、これを引っ張って行く訓練をしておく。
問32 潜水業務に必要な器具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 浮力調整具は、これに備えられた液化炭酸ガスボンベから入れるガスにより10kg~20kgの浮力が得られる。
- 2 水中ナイフは、漁網などが絡みつき、身体が拘束されてしまった場合などの脱出のために必要である。
- 3 スクーバ式潜水で使用するウエットスーツはスクィーズ(スキーズ)や吹き上げを防止でき、ドライスーツは保温力が大きい。
- 4 ヘルメット式潜水用の潜水服は、体温保持と浮力調整のため内部に相当量の空気を蓄えることができるようになっている。
- 5 全面マスク式潜水では、ウエットスーツを着る場合、ネオプレンゴムで作られた足袋やブーツを着用し、移動を容易にするため足ヒレ(ワイン)を使用することもある。
問33 スクーバ式潜水に用いられるボンべ、圧力調整器等に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 1 ボンベには,クロムモリブデン鋼などの鋼合金で製造されたスチールボンベと、アルミ合金で製造されたアルミボンベがある。
- 2 残圧計には圧力調整器の第2段減圧部からボンベの高圧空気がホースを通して送られ、ボンベ内の圧力が表示される。
- 3 ボンベは、一般に、内容積が4~18リットルで、圧力が19.6MPaの空気が充てんされている。
- 4 ボンベは、耐圧、衝撃、気密等の検査が行われ、最高充てん圧力、内容積などが刻印されている。
- 5 圧力調整器は、始業前に、ボンベから送気した空気の漏れがないか、呼吸がスムーズに行えるかなどについて点検する。
問34 潜水作業者の潜水する水深ごとに毎分60リットル送気する能力を有する空気圧縮機と最高使用圧力0.6MPaの空気糟を用いて、最大深度25mの潜水作業を行う際に予備空気糟に必要な内容積はいくらか。次のうち正しいものを選べ。
V=60(0.03D+0.4)/P
- 1 115リットル
- 2 125リットル
- 3 135リットル
- 4 145リットル
- 5 145リットル
問35 容量12リットル、充てん圧力19MPaの空気ボンベ1本を携行し深度15mにおいてスクーバ式潜水業務を行う場合、潜水できる最長の時間は、次のうちどれか。ただし、空気消費量は毎分60リットルとして計算し、潜降及び浮上に要する時間は無視するものとする。
- 1 12分
- 2 15分
- 3 20分
- 4 24分
- 5 30分
浮上(減圧)速度
問36 浮上速度を求める方法及び計算に関する次の事項のうち、誤っているものはどれか。(予想問題)
- 1 不活性ガス分圧とは、体内に溶け込んでいる不活性ガスの量を圧力で示したものをいう。
- 2 半飽和(ほうわ)組織とは、理論上の仮の組織のことで、高気圧作業安全衛生規則では、第1から第16までの組織に分類されている。
- 3 M値とは、労働基準局長の通達によると、人体に溶け込む窒素の分圧とヘリウムの分圧の合計が、人体の許容することのできる最大の不活性ガスの分圧のこととされており、最大許容値のことである。
- 4 不活性ガスの移動の速さは、体内の不活性ガス分圧の差が大きいほど速くなるから、拡散・排出が早くなり、減圧時間は長くなる。
- 5 第1回目の潜水から14時間以内に行う潜水を「繰り返し潜水」という。
問37 潜降及び浮上にも空気を使用しての潜水作業で水深15mで150分作業する。終了後、30kPaごとに停止減圧をとって浮上する場合、120kPa地点でのM値を次の式及び別表から求めたとき、次のうち最大のM値に最も近いものはどれか。ただし、第一飽和についてのみ計算するものとする。(予想問題)
- M=Pa+Pc/B+A
- Pcとは、浮上して停止した時点の圧力
- Bとは別表の「半飽和組織」欄の区分に応じた「窒素b値」と「ヘリウムb値」の合成値で、次の式から求めたもの。
- B=bN2・PN2+bHe・PHe/PN2+PHe
- Aとは別表の「半飽和組織」欄の区分に応じた「窒素a値」と「ヘリウa値」の合成値で、次の式から求めたもの
- A=aN2・PN2+aHe・PHe/PN2+PHe
- 1 521
- 2 446
- 3 399
- 4 363
- 5 344
実際の減圧計算
問38 次の表の資料3の空気呼吸・空気減圧表の安全率1.1を使って、深度23mに100分潜水した場合の減圧スケジュールでの総潜水時間に一番近いものはどれか。ただし、毎分80kPaで減圧(浮上)するものとし、mswとは別の圧力単位で、100kPa=10mswとする。(予想問題)
- 1 177分
- 2 180分
- 3 183分
- 4 185分
- 5 187分
個々の状況への対応
問39 高所での潜水作業や減圧方法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(予想問題)
- 1 高所での潜水は絶対圧が海抜ゼロメートルのときよりも小さくなるので不活性ガスが気泡化しやすい。
- 2 潜水後の峠越え、航空機搭乗では、環境圧力が1気圧以下になるので大気圧下では発症しなかった減圧症が現れることがある。
- 3 潜水後の高所場所への移動、飛行機搭乗は12時間~24時間くらいとされている。
- 4 混合ガス潜水で長時間の深い潜水を行ったあとに水中酸素減圧を行う理由は、窒素酔いを防止するためである。
- 5 酸素分圧の上限は通常160kPaであるが、溺水などがおこらないような措置を講じた場合には、220kPaまで可能である。
問40 潜水業務を行う場合の緊急浮上等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 スクーバー式潜水の場合に救命胴衣を使用して浮上するときは、救命胴衣はなるべく浮上開始当初から使用する。
- 2 緊急浮上を要する場合、規定の浮上停止時間を省略することができる。
- 3 浮上後は体を動かさないようにして再圧室に入れ、その潜水業務における最高の水深に相当する圧力まで加圧する。
- 4 緊急浮上後に行う再潜水は、その潜水業務の最高の潜水深度まで再び潜水させる。
- 5 特に緊急を要し、途中で浮上停止を行う余裕がない場合には、安全な範囲内でできるだけゆっくり浮上させる。
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