潜水業務って?
潜水業務って?

私は、ダイビングのガイドとかインストラクターとかしか知らなかったけど、
潜水の業務は、たくさんあるんですね?

そうね、潜水の業務には、大きく分けて次のようなものが該当するのよ。
レジャー潜水、作業潜水、捜査・救難潜水、軍事、水産・漁業などで、テレビドラマで有名になった「あまちゃん」などは、潜水器具を使わないお仕事なので、素もぐりとして潜水の種類の中には含まれるけど、潜水業務としては扱われないんだ。
あと、レジャーダイビングでも、インストラクターやガイドは、お客様からお金をいただいて業務として潜水しているので、該当するけれども、お客様は、お金をもらっているわけではないので、こちらは潜水器具を使っていても潜水業務にはあたらないのよ。
潜水に限らずどんな仕事でも、仕事である以上、安全な作業が求められるのだけれど、それは、事業者(会社側)も作業者(働く人)も両方、一定のルールを守ってしなければならないね。
そのルールを取り決めているのが、労働安全衛生法(以下「法」と略します。)で、さらに、平成27年4月から施行された一部改正高気圧作業安全衛生規則(以下「高圧則」と略します。)があるんだ。※1
※1
- 法令上では、次のように決められています。
- 「潜水器を用い、かつ、空気圧縮機若しくは手押しポンプによる送気又はボンベからの給気を受けて、水中において行う業務」
(労働安全衛生法施行令第20条第9号)
- 潜水業務を行わせる事業者は、高圧則第12条によって、「潜水士試験に合格して、免許を受けた人でなければ、業務につかせてはならない。」と決められています。
特に潜水という仕事は、水中で行う仕事だけに、事故の発生は潜水器具の進歩により少なくなってきているけれど、危険を伴い、事故が起きると大きな事故につながることがあるのでルールはしっかり守らなくてはならないよね。
また、高圧則の中で、潜水業務のことが決められていて、潜水業務を行える人は、潜水士の免許(資格)をもっていなければならず、その免許を受けるための試験が潜水士試験なのよ。

潜水士と聞くと、実技があるものと考えるのが普通だけど、この試験は現在のところ、実技試験はなく学科だけなので、実技を知らない人も受験できるし、合格できるのよ。
実際に潜水しなくてもその事業者や仕事を監督する人などは免許をもっている方が、潜水に伴う知識も危険も知っていて、万が一の場合、危険を避ることができる知識もあるのが安全だから、免許を持っていると何かと都合がいいよね。
ダイビングインストラクターを目指している方も当然お仕事にあたるので必ずもっていなければならない資格だし、
沖縄県ではさらに条例(沖縄県の法律)で免許をもっていることが義務付けられているわ。※2
趣味でダイビングのお店で勉強をして、実際にプールや海に潜って練習して海の中を楽しむためにもらう資格は、民間資格で、この潜水士試験とは別の資格だから間違えないようにね。
※2
- 沖縄県の条例
- 沖縄県水難事故の防止及び遊泳者等の安全の確保等に関する条例施行規則第22条第2項・・・ガイドダイバーの氏名・・・講習受講歴及び労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)に基づく潜水士免許の有無を記載するものとする。
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