人の身体
人の身体
循環
まずは、血液の流れからだけど、体の中の血液は、体の中を隅々まで回っていて、これを「循環」と言っているんだ。
血液は、心臓がポンプの働きをして全身の血管の中を移動し、酸素を体内に取り込み炭酸ガス(二酸化炭素)を排出しているよ。
肺の毛細血管で酸素を取り込み、酸素を多く含む血液を「動脈血」といい、酸素が少なく炭酸ガスが多い血液を「静脈血」というよ。
動脈血は、肺静脈を経由して心臓の左心房に戻って、左心室に至り、左心室から大動脈に送り出された動脈血は、筋肉や内臓などの末梢組織に運ばれて、
末梢の毛細血管を通過する際に酸素を末梢組織に渡して、炭酸ガスを受け取るんだ。
そして、炭酸ガスを受け取った静脈血は、末梢から静脈を通って大静脈に集められ右心房を通り、右心室に運ばれ、
右心室から肺動脈を通って、肺の毛細血管に至り、炭酸ガスを排出して、再び酸素を受けとり動脈血となり・・・と、この一連の動きを繰り返すんだ。
簡単に、血液の流れは、「肺から左心房を経由して左心室から送り出され、右心房に戻って右心室から肺へ戻る。」と覚えるとよいかもね。
うんうん。
小学校の理科の人体模型で見た。
赤い血管と青い血管。
気持ち悪かったな~。
赤い部分が酸素がある動脈血で、
青い部分が二酸化炭素(炭酸ガス)が多い静脈血ですね。
心臓は全身に血液を送り出すポンプとしての役割を持っているよ。
心臓が働くためには、心臓自身にも新鮮な動脈血が必要で、
その血液が流れる通路を「冠動脈」というんだ。
心臓は、左右それぞれの心房と心室の4つの部屋があり、
心房の左右の間は閉じていますが、
この間に「卵円孔」という開口部が開いたままの人がいて、
減圧症発症の原因に関わっているとも言われているよ。
私は、大丈夫かな・・・。
大丈夫。もうダイビングしているし、
そういう人がまれにいるという話だからさ。
呼吸器
次は、酸素と炭酸ガスを交換してくれる肺についてだよ。
人は呼吸によって空気中の酸素を取り入れ炭酸ガスを排出しているけれど、
空気が肺内にある短時間に酸素と炭酸ガスの交換を行っているんだ。
ガス交換
ガスの交換は、肺の一番奥深いところで行われ、
呼吸ガスは、気管、気管支、細気管支、呼吸細気管支の順で
およそ22~23回,枝分かれした後、全体で3億個ほど小さな肺胞にまで分かれます。
肺胞は、内側は呼吸ガスで満たされ、外側は毛細血管内の血液で覆われていて、
肺胞の薄い膜を隔てて気体と液体が接し、この間の濃度の違いによって、
ガスが肺胞内の内外に移動することによって、ガス交換が行われるんだ。
どこかで、勉強したよね。
はい。気体の特性の「拡散・溶解」です。
さすが。海野さん。よく覚えていたね。
ガス交換が行われる場所は、「肺胞」と「呼吸細気管支」だけで、
それ以外の場所ではガス交換は行われないんだ。
このガス交換が行われない空間を「死腔(しこう)」というよ。
浅く早い呼吸では、この死腔の中を呼吸ガスが往復することになり、
ガス交換の効率は低下し、また、潜水器を装着すれば、レギュやホースの分だけ、死腔も長く(増大する。)なるよ。
ちなみに、脳への酸素供給が3分間途絶えると、修復困難なダメージをうけるといわれているよ。
肺だけど、肺それ自身には、膨らむ力はないんだ。
肺は、筋肉を使って胸郭を拡げることによって、
受動的に広がったり、小さくなったりするんだ。
肺の内側の臓側胸膜と、外側の壁側胸膜で囲まれた部分を
「胸膜腔」といい、通常は外界とはつながってないけれど、
胸膜腔が破れ、気体が侵入した場合、
腔内の密閉空間が保たれなくなり、
肺の受動的運動も行われなくなるんだ。
この状態を「気胸」というよ。
呼吸のたび、「ぜーぜー」というような音がして、
呼吸が困難になるよ。
ダイビングのときも習いました。
急速な浮上で肺が破裂した時とかになる障害ですよね。
神経系
人の体の中で、神経について勉強するよ。
神経は、身体を環境に順応させ、動かすために、
身体の各部の動きや連携を統制しているんだ。
神経は、中枢神経と末端神経に分けられ、
- 中枢神経は、
- 脳と脊髄
- 末梢神経は、
- 「体性神経」と「自律神経」に分けられます。
それで、
- 「体性神経」は、皮膚からなどの刺激を伝える「知覚(感覚)神経」と中枢からの命令を筋肉などに伝える「運動神経」
- 「自律神経」は、内臓などの作用を調整するもので、「交感神経」と「副交感神経」とがあるよ。
下の図のような、試験問題も良く出されるよ。
試しに上の図のB、Cに入る言葉を入れてみてね。
Bは、「知覚(感覚)神経」
Cは、「運動神経」です。
オッケー。
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